NavyTern’s blog

思考の試行。

2015-01-01から1年間の記事一覧

誰もが野を行く

未だ見ぬその樹は、何千年もそこに立ち続けているという。何を拒むでなく、何を受け入れるでなく、ただ存在し続けている。人間から考えたら、途方もない時間を確かにその身に刻んで、彼は何を見て、何を考えてきたのだろう。こんな、知る術のない妄想は、一…

資質と努力と風の音

走るというのは、どこまでも内省的な行為だ。 腿は上がっているか、腕をどこまで振れているか、呼吸のリズムはきちんと整っているか、体中の筋肉が発したエネルギーが地面に伝わり、自分を前へと押し出していく。速度が速ければ速いほど、思考を止め、感覚を…

空っぽに響く青さの話

色んなことを考える、と言っても、それは空想のようで、妄想に過ぎず、もう既に知っていることをまるで今初めて気づいたかのように、思考をなぞっていく作業だ。 社会人になって三年目になった。もう下っ端ではなく、かと言って責任を問われるような立場でも…

装い新たに。

ブログの引っ越しを致しました。 最近はまとまって何かを考えたり、書き起こしたりということがなかなかできず、正直もうやめようと思っていました。いつまでもこんなこと書いてたってしょうがないじゃんか。そう思ってました。 でも、読みたいと言ってくれ…

教えてもらったこと

初めての異動を経験しました。新しい環境でも何とか毎日やっています。先日、旧部署での送別会がありました。新入生として配属されてからの2年間、本当に冗談じゃないくらいのご迷惑とご心配をかけ通しました。ミスばっかりしていたし、ぶん殴られても文句言…

15の君へ

「強くならなければならない」そう信じて生きていた、15の君へ。10年後の私から手紙を届けたい。強さというのは、他人より優秀であることだと信じて疑わなかった君。努力とは、己を追い詰め、ただひたすらに耐久力を身につけることだと思っていた君。それは…

誰のせいでもない

今の環境は自ら選んだもの。今の性格は自ら選んだもの。今、不幸だと思っていることも、運がなかったと思っていることも、何かに腹を立てることも、その怒りという感情さえ自ら選んだものである。夢は見ているときが一番楽しい。可能性を抱いて眠っていれば…

うまくまとまらない話

眼の手術関係の話を書いてから、なんとなく自分の考えを書くことが憚れるようになってしまって、しばらく遠ざかっていました。また書こうと思います。書くことでまとまることもあるだろうと期待を込めて。色んな事を考える。とりとめもなく、空想と言うべき…

一周すると

常々、勉強しなきゃなと考える。何もしない時間はなんとなく罪悪感を感じる。でも、そういうぐずぐずした状態が嫌になってきて、新しいこととか、やりたいと思ってるのに勇気が出なくてできないでいることとか、そういうことがとても輝いて見えてくる。その…

私とは誰か(「老師と少年」を読んで)

じっとしていろと言われると退屈なもので、その辺にある本を適当に読み漁ったりしております。 今日は、久々にがっつり青臭い哲学の本を読んだので、考えたことを記録。 この本は「私とは誰か。死とは何か。」という問いを抱えた少年が、答えを求めて毎夜老…

当たり前のことを当たり前に

時間は残酷なもので、とうとう入社から一年が過ぎてしまい、「新入社員」というピカピカの称号を剥奪されてしまった。そして私の代わりに、そのピカピカの称号を冠した子が入社し、配属先の私の後輩となり、めでたく私は教育担当になってしまった。この一年…

3.11に無力だったこと。でも、忘れないこと。

震災から3年の月日が流れました。日数にして、1095日。あっという間というよりは、いつの間にかという言葉の方がしっくり感じられます。国の一大事、僅かでも何か力になりたい。そう思っていたのに、僕は結局何もできなかった気がします。自分は無力だという…

僕が仕事について一年間で考えたこと

僕の会社では、勤続年数に応じて年に一回長期休暇が取れます。ぺーぺーの僕は最短日数ですが、一人でタイに行き、ダラダラするくらいの時間はもらえました。大きいベッドに嬉しくなっちゃって、一生懸命寝ました。ホテル籠りです。でも海外行けて良かった。…

一人、立つということ

仕事が一年で最も忙しい時期の年末年始もあれよあれよと言う間に過ぎ去って、オートマティックに新しい一年が始まってしまった。なかばランナーズハイのような状態であった僕の脳もだんだんと年明けの浮かれた空気を読み取り、一つ年が終わったのだと理解し…

特に内容はない暗い話

とりあえず何かを書きたい気分というか、そういう頃合いというか、キーボードをパチパチやっていたいのである。今日は休日。ここ一カ月、休みは全部教習所に捧げていたので、なにも予定のない休日というのはなんと時間が余っているのだろうと驚く。パン屋に…

モノクロに驚くということ

モノクロ写真が好きだ。余計な色を排除して、光と影だけみたいな世界を見せる。そこにはいつも驚きや発見がある。ネパールで撮った少女の眼は、今まで会ったどんな人間より強い光を放っていたし、かわいく見えた猫が意外と凶悪な顔をしていると気づくことも…

走れ、走れ。

何かやりたいことがあって、目指した場所があって、そこに向かって走り出して行く青年。走り出した時が一番勢いがあって、思ったより速いスピードで進ものだから、いけるかもって思ってしまう。少し進むと勢いが弱まって来て、進むスピードも落ちてきて、こ…

世界一周をする人に対する疑念

本当のことを言えば、根底には羨望があって、嫉妬があって、諦念がモヤモヤとしているのだ。ただ、最近は交通網やら情報網やら色んなアミアミがインターネットの名の元に発達し、海外旅行どころか世界一周に出かけていく人間が増えたような気がする。前々か…

感じたこと、思い出すもの

先日、会社の同期の誘いで他の業界の人と話す機会があった。彼らの業界は内容的に僕がいる業界とは、ある意味、真逆の業界の人たちで、話も基本的なところからの話題が多かった。当然どうして今の会社に入ろうと思ったか、についても話す訳だけど、自分で自…

結婚する人を見て、たまに思うこと

過去の記事で書いたように、僕には実父というものが欠落している。生後三カ月で家族は終わってしまったから、顔さえ覚えていない。2回だけ写真で見たことはあるけれど、それでその人間を父であると認識することはできなかった。知覚はしたけど。声も知らない…

マイナスはプラスでもある

僕が学生の頃、サークルで代表をやったことがあった。そのときぶつかっていた課題は二つあった。一つは新入生が必要な初期費用が高すぎるという点。そして、卒業した先輩方との接点が希薄になりがちという点。結論から言うと、僕はバックパックのレンタル制…

ずっと逆境だった

仕事をしていて、きちんとやろうと思っているのに、どうしても上手くいかない。何度も復習して、理解しているはずなのに、どうしても上手くいかない。最初に思い描いていた理想が早くも折れそうだ。こんな他愛もないことで折れるくらいなら、始めから理想な…

矛先

誰かや何かに腹が立つとき。どうして思い通りにならないんだとイライラするとき。大抵の場合は、自分の努力が足りていないんじゃないか。意識のベクトルを向けるべき方向はきちんと合っているだろうか、ということを忘れないように。母から教わった「怒りの…

ネガティブをなめるな

言葉というのは、その時々の心の持ちように左右される。「まぁ、頑張れよ」という一言が、「まぁ、そんなに無理しないで気楽にやれよ」と聞えるのか、「まぁ、どうせ無理だろうけどやれるもんならやってみれば?」と聞えるのかは驚くほどの違いを生んでしま…

好きなものは「好き」でいい

旅とか読書とかおいしいものを食べるとか。反吐が出る程嫌いって人はあまりいないんじゃないかと勝手に思う。でもやったことがない人からしたら、なんのために旅するのか、本を読むのか、高いお金を払ってお腹を満たすのか理解できないのだと思う。旅とかは…

反省文は顧みる

サラリーマン生活が始まってもう3か月を過ぎた。日々何かしらミスをして、注意を受け、あれだけミスするなと言われていたのに再び失敗する自分が厭になったり、全く仕事ができない現実が悔しい、くそう、やってやる、しんどいなー、やってみるしかないな、な…

「本当はね」と言い続けることは辛くないかい?

前に「なぜ考え続けるか」で書いたけど、「後悔」というのは1つのキーワードだ。生きていれば、「あぁ、あの時こうすればよかった」というのが全くないというのは難しい。大小様々何かしらの後悔がある。何年か前につけていた日記的な文章を読み返すと、『…

踊る可能性に踊らされる

「可能性」という言葉・概念というのは麻薬かもしれない。あるいは仕事の合間に喫む一本の煙草に似ているんじゃないか。若い僕らは将来を夢見る。「これから」の話が大好きだ。こんなことをやってみたい。あんな人になりたい。まだ自分の力で実現していない…

なぜ考え続けるか

どうも人より悩みが多いかもしれないと思う今日この頃。僕はいちいち考え過ぎなのだろうか。すぐに哲学に持ち込むのは悪い癖だと思う。きちんと授業や勉強をして哲学をしている訳ではない。「これってどういうことだ?」を続けているだけだ。昔の偉い人(他…

友達は誰か

友達が可視化された時代だ。SNSには具体的な数字が表示される。友達がたくさんいる人は何やらすごい人に見える。なんだか羨ましく感じてしまう。友達ってなんだ。一緒に遊んだり、夢を語ったり、喧嘩したりする相手か。なんとなく周りにいつもいる人が友達な…