NavyTern’s blog

思考の試行。

言ってみる、考えてみる

今日は選挙がありました。久しぶりにテレビを押入れから引っ張り出し、選挙速報を眺めていました。
画面の端っこのほうにツイッターやその類のコメントが忙しく流れていました。

いわゆる国民の声として紹介していたのかもしれないけれど、僕は何だか「得も言われぬ違和感」が残りました。それは何なの、と訊かれると分からないとしか答えようのない何かです。

こういう「何か」の使い方は、僕は嫌いです。村上春樹と同じ使い方だからです。
「言葉で表せれない大切な何かがある」っていう表現。「それを表すのが言葉を武器にする者の仕事だろ」って大学の先生が言ってました。口の悪い先生だったけど、言ってることは至極まともでした。いつも「確かに」と感心していました。

僕は別に言葉を武器として使う種類の人間ではないけれど、「何か」で終わらせてしまうのは気持ち悪い。
言葉で考えていくほどに、なぜ違和感を感じたのか、違和感を感じた自分のアンテナはどの方向を向いているのか、どうしてそっちに向いていたのか、何と比べて違和感なのか、などなど色々な自分のことが分かってきたり、世の中の?矛盾に気がついたりする。しなかったりもする。眠くなっちゃうこともある。

なんとなくモヤモヤしていることや忘れたくないことは一度、紙に書くことにしている。頭の中だけで整理できないから、紙に手伝ってもらう。そうやって言葉に変換している内に、何か引っかかって出て来なかったり、出たけど形が違うなと思うものと遭遇する。それが結構大事なものなんじゃないかと思うのです。

まだ自分のものとして消化できていないものや、新しくぽっと出てくるかもしれないもの。
そういうものとずっと向き合っているのは体力がいる場合もあるけど、それは風邪ひいたときのマスクとか、骨折した時のギプスみたいな感じで、とりあえずくっつけとけばいい。でも取らないこと。

結局何が言いたいのかっていうと、よく分からないものに対して考えるのをやめないことが大事だと思いますということ。

そしたら、色んな言葉にふれている内に、色んな言葉を消化する内に、自分で言えるようになると思う。
そう、今のこの「感じ」は「眠い」だね。おやすみなさい